北野天満宮
北野天満宮(きたのてんまんぐう)について 北野天満宮は京都御所の西北に1000年以上も鎮座し、地元の人々から「天神さん」と親しまれています。御祭神は菅原道真公(菅公)ですが、実在の人物を神として祀ったのは北野天満宮が初めてです(菅原道真公については https://studio-age.com/Sugawara-no-Michizane.php 参考)。現在、菅原道真公を祀る神社は12,000社あり、この北野天満宮はその総本社です。境内には菅原道真公が好んだ梅の木にあふれ、ゆかりの神牛(狛牛)の像が点在しています。また、学問の神として受験生の崇敬の念を受けていますが、これも菅原道真公が才能に満ちた人だったことからだと言えます。 北野天満宮は天暦元年(947)に創建されました。1000年の歴史の中では何度か火災に見舞われましたが、現在の社殿は慶長12年(1607)に築かれたものです。豊臣秀吉の子である豊臣秀頼が、父の遺志を継いで造園に踏み切ったと伝えられています。 桃山建築として知られているこの社殿は「石の間造」と呼ばれる構造で、本殿の前方に拝殿を設け、2つの殿の床を一段低めた「石の間」で繋いでいるのが特徴です。この石の間は平安時代末期の史料にも記載されていて、後年多くの霊廟(死者や祖先の霊を祀る場所のことです。 主に建物のことを指すのですが、それが転じて墳墓や神殿や寺院も「霊廟」と言われます)等で用いられました。特に東照大権現・徳川家康の霊を祀った日光東照宮で採用されたため、やがて「権現造(ごんげんづくり)」と称されるようになりました。 ご神徳 入試合格 学業成就 至誠 技芸上達 災難厄除け 五穀豊穣 雷避け 牛社について 北野天満宮は平安京でいう乾(北西の場所)に位置し、古くより天のエネルギー、パワーの働く神の鎮座するところ、乾天神と呼ばれています。また、平安京の大極殿の真北に位置し、三光門の真上に北極星が煌めき天子様(天皇を敬っていう語)が北極星を配する聖なる社だったと言われています。牛社は北野天満宮の乾にあり、古くから一つの願い事が必ず叶う一願成就所の信仰があります。