神社仏閣でのカメラマンのマナーについて
昨今、神社仏閣といった神聖な場所での撮影をめぐり、マナーを守らないカメラマンが増加していることが問題視されています(七五三「撮影トラブル」の背景に「マッチングサービス」か 神社が苦慮するカメラマンの「マナー違反」とは)。
これにより、これらの場所を管理する関係者からは「神聖な場所が正しく扱われていない」という怒りの声も上がっています。
神社仏閣は、訪れる人々にとって心を静め、敬意を表する場所であり、単なる撮影スポットではありません。
本記事では、神社仏閣で撮影を行う際に求められる礼儀やマナーについて詳しく解説し、撮影者としての責任と正しい振る舞いについて写真館スタジオアージュとして共有できればと思います。
カメラマンへの注意事項
すべきこと
- 神社仏閣での撮影の許可をもらう
- 撮影してはいけない場所・箇所を事前に確認する
- 他の参拝者への配慮をする
- 節度のある目立たない服装で撮影する
- 撮影する場所を事前に撮影される人と共有する
NG行為
- 神社仏閣の物に触れる(灯籠に乗るといったことは言語道断)
- 建物に寄りかかって撮影する
- 三脚を利用する
- フラッシュを炊く
- 神社仏閣の関係者に被撮影者の近親者と嘘をつくこと
- 建物の正中(中央)からの撮影
撮影される方たちへの注意事項
すべきこと
- 神聖な場所であることを認識する
NG行為
- はしゃぐ
- SNS映えなどのために被り物をする
- カメラマンに撮影許可されていない箇所での撮影依頼
神社参拝の基本作法と注意点(カメラマンと被撮影者両方)
鳥居での基本作法
- 鳥居の前で立ち止まり、身だしなみを整える。
- 軽く会釈(30〜45度程度)して境内に入る。
参道での歩き方
- 参道の中央(正中)を避け、端を静かに歩く。
- 正中を横切る際は、軽く頭を下げる。
- ゆっくりと進み、神聖な空間を意識する。
手水舎での心身清め
1. 手水舎で手と口を清め、心身を浄化する。
2. 手順:
- 右手で柄杓を持ち、左手を清める。
- 左手に持ち替え、右手を清める。
- 再び右手に持ち替え、左手に水を受けて口をすすぐ。
- 最後に柄杓を立てて、柄を清める。
参拝の基本手順
1. 賽銭箱の前で軽く会釈をする。
2. 鈴を鳴らし、「二礼二拍手一礼」もしくは「二拝二拍手一拝」で拝礼する(「礼」は45度、「拝」は90度のお辞儀)。
3. 作法に特例がある場合(例: 出雲大社では二礼四拍手一礼)、事前に確認する。
4. 拝礼後も軽く会釈をしてから退く。
帰る際の作法
- 参道の中央を避けて歩き、鳥居を出る前に軽く一礼する。
参拝時の注意点
- 手荷物は地面に置く: 礼や拍手の際に手荷物を持ったままは避ける。
- 社殿の順序: 最も大きな社殿から参拝し、摂社や末社は後にする。
- 心構え: 参拝は鳥居をくぐる時点から始まっている。俗世の穢れを払い、神聖な場への敬意を忘れない。